草野原々を読んでいたら出てきた。
丸い水槽のなかに障害物を置き、水槽を回転させる。すると、水は障害物を避けて通るが、あたかも障害物がもっと高いところまで続いているかのように、障害物の上でも水はそこを避けて通る。簡単にいうと、障害物を避ける流れができると、他の高さでも同じような流れが生まれるからこうした現象が起きる。コリオリ力が関係している。
https://www.youtube.com/watch?v=7GGfsW7gOLI
もう少し詳しく説明するとこうなる。
水槽が回転する。
→水が外側に集まり、水面が高くなる。
→水は高い方から低い方へ流れようとするので、ある地点で落ち着く。
(現実の気象では、水面の凸凹を解消しようとする力とバランスするところで止まる)。
→これを現実の地球で例えると、水面が盛り上がっている方を北半球では右に見る向きに流れができる(地衡流)
→深さに限らず、地衡流は同じ向きに同じだけ流れる。
(水面の凸凹はそのまま下まで水圧として伝わり、低い方へ流れようとする力は上にも下にも同じようにかかるため)
→逆に、水槽の底に障害物があると、水がそこにひっかかって動けなくなる。
→表面の水も動けなくなる。
(琵琶湖の環流や、海底の地形に影響を受ける海流もこれで説明できる)
ちなみに、ピンポン玉をテイラー柱の中に入れると、通常よりもゆっくり浮かび上がってくる。
何かが浮き上がるとき、その上では水を押しのけ、下では水を集めてくる流れができるが、この様な深さによって違う水の流れは回転している水槽の中では生じにくいためだ。