2020-05-27

ヒステリーおじさんvsヒステリーおばさん

仕事で遅くなってしまい、終電近い電車に乗った日のこと。

吊り革に捕まっていると大きな揺れが。

そのはずみでおじさんが前に抱えていたカバン座席に座っていたおばさんにぶつかってしまったようだった。 

おじさんは小声で「あ、すみません大丈夫ですか」と謝った。

おばさんはキッとなって、「イッターい!全然大丈夫じゃないですよ!」とキレた。キレおばだ。

謝罪を受け入れられると思っていたらしきおじさんは面食らったように、「すみませんでした」とモゴモゴ言った。

数十秒の沈黙の後に、おじさんは謝罪が受け入れられなかったことにフツフツと怒りが込み上げたようで、ムッとした顔で、僕それほど怒られることをしまたかねえ、と逆ギレした。キレおじの反撃だ。

これは面白いことになったぞと思った。

一度キレたおばさんは逆ギレを開始したおじさんに、こいつはヤベェやつだという顔でシカトを決め込んだ。

キレおじはキレおばがおとなしくなったことで調子に乗ったのか、僕怒られることをしまたかねぇ!あ!?と凄んだ。キレおじからのすごおじだ。

乗客は固唾を飲んですごおじとキレおばを見守っている。

その時のくたびれた両中年の目といい、顔つきといい、今思い出しても背筋が凍る。なぜこんないい年して公共の場でキレてしまうのか。こんなコロナの真っ最中に出社しなければならない中年の悲哀とストレスのせいなのか。

こんなヒステリー中年社会底辺で蠢いていてお互いにちょっとでも下手に出た人間に噛み付くんだと思うと恐怖を感じた。

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