2020-01-01

無知田舎貧乏

さいころから、傷ができると治りにくい体質だった。

虫刺されもなかなか治らなくて、さらにかきむしって余計に治らなくて困る、というのを繰り返していた。

今なら「ステロイド軟膏を塗ればいい」とか思いつくけど、幼い自分にそんな知識はなく、親にもそんな知識はなかった。

知識があったとしても田舎ドラッグストアなんてあるわけなくて、だいたい普段の買い物も数日に一回ふもとへ降りるとかそんなレベルから買いに行く機会すらない。

当然家に薬なんかなくて、あってもよくわからない傷薬。そんなの塗って立って治るわけもなくずっとかきむしって悪化しつづけて、どうにもならなくなったころにやっと病院へ行くかどうか、みたいな感じだった。

それでも(病院に行かなくても)いつの間にか治ってるんだから中途半端なんだよな。なんなんだよ。

日焼けしたときも赤くなってとても痛くて大変なのに、焼けるほうが悪い、楽しく遊んで焼けたんだから自業自得だ、薬なんてもったいない、みたいな勢いだった。悲しかった。

いまも実家に住んでる。大人になって自動車に乗れるようになった。就労はしているから少しばかりお金もある。通勤路上ドラッグストアができた。薬の入手には困らなくなった。

田舎なんか嫌いだ。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん