2019-12-10

放便

朝、出社後、急に腹が痛くなった。しかエレベーターの中でだ。差し込むような痛み、そして強烈な圧力肛門括約筋を攻める便意うんこが出たがっていると、すぐにわかった。

しかしすぐには手が打てなかった。このエレベーターは重たい機材の搬入出にも使うもので、積載量はやたらと多いがスピードもひどく遅い。のろのろと4階から1階へ向かっている。ベーターの中には人が8人ほど。絶対にここで漏らすわけにはいかない。

しかしそんな私の意志とは関係なく、便は出るときは出るのだ。ムリムリムリィッ! と出た便を、何とかかばおうとして、私は右の手の平をズボンの中に突っ込み肛門に当てた。手の平の中に暖かい粘着のものがもりもり溜まっていく。ああ、やってしまった。匂いも漂って来た。だがまだベーターは2階にも着かない。私以外のみんなは談笑しているが、この便臭に気づかないのか?

結局ベーターを降りてトイレまで右手にうんちを載せたまま駆け込み、よーく手を洗って事なきを得た。うんちを漏らしても社会では生きていけるんだ。

  • 「致命傷で済んだぜ」の典型かな? ともあれ意志でコントロールしきれてない時点で、タイトルは「便失禁」が妥当な気も。

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