彼と何度か飲みに行ったことがある。
実際に会ったときの彼の印象は、終始冗談をずっと言っているようなタイプの人間で、ネットの印象とあまり変わらなかった。
しかし、仕事の話になると思うような成果が出せずに悩んでいるようなそぶりを見せた。
彼はオウンドメディアの編集者をやっていたのだが、自分のブログの方がPVが高いと何度も口にしていた。
二度ほど私の勤めている会社が中途採用しているかと聞いてきた記憶があるが、冗談だと思って受け流していた。
ネットではそれなりに知名度があったし、すでに本を出していたので、そういった方面でバリバリやっているもんだと勝手に思っていたのだ。
けれども、独立することを考えていたとあとで伝え聞いて、あれは本当に悩んでいたのかなと考え直した。
会うたびにずっと馬鹿話をしていたが、悲しいことに、酒の席でもあったので具体的な会話はほとんど覚えていない。
彼の印象をひと言であらわすと「ゴシップの大好きなおじさん」。いつもニヤニヤと冗談を言っていた。あのにやけ顔だけずっと忘れられない。
(今から思えば、あのにやけ顔はアイコンのスポンジボブに似ていた。キャバクラかどこかで似ていると言われてあのアイコンにしたのかもしれない)
再投稿は甘え