2019-07-30

夏休みの思い出

弟と2人でバッタをとり、しょうゆを出して遊んでいた。どこからか近所の家のお兄ちゃんがやってきて、弟と私を連れて行く。

死んだザリガニが落ちている場所。たくさんのウジがわいていた。

私も弟もウジを知らず、カブトムシの幼虫だと言われたので、そう思った。かわいいと言って2人でてのひらですくいあげる。お兄ちゃんが、かわいいカブトムシの幼虫をお母さんに見せてあげたらいいと言うので、私と弟はウジを両手に抱えて、お兄ちゃんに連れられて家に帰った。

家のドアを開けて母を呼ぶ。母は叫んだ。それに合わせるように、お兄ちゃんも笑いながら叫ぶ。

「おばちゃんふたりともいっつもこげんことして遊びよんばい! 悪い子やろ!」

母はお兄ちゃんに、教えてくれてありがとうと言いながら、私と弟をボコボコにした。家の奥から石鹸を放り投げてきて、下の水場で手を洗えと玄関から放り出した。お兄ちゃんはその時には、もうその場にはいなかった。

私と弟は、わけがからなくて泣いた。

ふたりで手を繋いで階段を降り、弟の手をゴシゴシ洗ってあげながら、アレは多分カブトムシの幼虫じゃないんだな、と考えていたことを覚えている。

「●●ちゃん、なんでお母さん怒ったと?カブトムシの幼虫、うちで飼わんと?」

ゴミ捨て場に備え付けの蛇口からは、ぬるま湯のような水しか出ない。ボコボコアスファルトから、熱気が上がっている。

遠くから香る甘い匂い、ポン菓子を作る音が聞こえている。

お兄ちゃんがポン菓子用のビニール袋を持って、駆けていくのを見た。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん