大学の隣にある寮で、かなりオンボロで照明の暗い監獄のような部屋にみんな押し込められるように住んでいた。
基本同じ階には同じ学部の友達しか住んでないし、誰も泥棒なんかしないだろうといつも鍵をかけてなかった。
ある夏の深夜、ベッドに寝転んでケータイいじってたら勢いよくドアが開いた。
ドアを開けたのは知らない女の子だ。
彼女は「あれ〜〜〜???〇〇先輩(知らない人)?なんでわたしのベッドで寝てるんですか〜もーーーーー」っと寝ぼけた声で呟いて床に伏せて寝てしまった。
私はきついアルコール臭を纏った体を持ち上げてベッドに転がした。
一連の流れが意味不明すぎて混乱した私は何故かカラムーチョの袋とアイスを抱えて部屋を出てドアの前でもりもり食べた。
食べても何が起こってんのかよく分からなかったのでとりあえず部屋に戻って椅子に座って2時間ぐらい起きるのを待っていた。
「えっここ私の部屋えっえっ あっ」「ああああああああああ!!!!(ブリブリブリブリュリュリュリュリュ」と言った具合に大層驚いて私にヘコヘコ詫びてきた。
6階のホールで酒盛りしてベロベロに酔って何故か自分の部屋を階ごと間違えて私の部屋に入ってきたらしい。
「〇〇学部か〜 〇〇技師になりたいんだね 今実習とかしてるの?」
「へーこっわ キモくない?」
「キモいっすよ」
…
「お酒気をつけなよ〜 またね」