ストロングゼロは、単なるアルコール飲料である。しかし、アルコールの「効き」は、一般に言われているところでは通常の酒類以上のものがある。科学的な立場からは同量のアルコール摂取は同量の酩酊効果を発揮するはずである。果たしてそうであろうか?
摂取されるものがアルコールだけであるならそうである。しかし、アルコール飲料には、他の成分が添加されている。その成分が、何らかの相乗効果を及ぼしているのではなかろうか。このような観点から文献調査を行った。結果、ストロングゼロに含まれる人工甘味料が及ぼすと思われる効果に関する2論文が見出された。
Artificial sweeteners versus regular mixers increase breath alcohol concentrations in male and female social drinkers
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3610858/
Artificially Sweetened Versus Regular Mixers Increase Gastric Emptying and Alcohol Absorption
http://www.amjmed.com/article/S0002-9343(06)00182-3/fulltext
前者は人工甘味料を加えたアルコール飲料のほうが通常のアルコール飲料と比べて呼気中のアルコール濃度が有意に増加するという報告であり、後者は人工甘味料を加えたアルコール飲料ではアルコール吸収速度が増加するという報告である。特に後者は、メカニズムに関する考察があり、興味深い。