自宅にあった美味しんぼの単行本に載っていたとんかつ大王の回を初めて読んだのはまだ10歳くらいのころだったろうか。
「いいかい、学生さん、トンカツをな、トンカツをいつでも食えるくらいになりなよ。それが、人間えら過ぎもしない貧乏過ぎもしない、
ちょうどいいくらいってとこなんだ。」
素朴だけど染みる台詞、美味しそうな豚カツの絵、そして思わず涙の出てしまうようなストーリーは子供の自分の心にも深く刻み込まれた。
そしてあれから20年近く経った。今では豚カツを好きな時にに食べられるくらいには稼いでいるし、今でも豚カツを食べる時は心が湧く。
だが今あの話を思い浮かべると、やはり疑問が沸く。本当にいつでも豚カツを食べることができることがそんなに良いのだろうか。
理由は簡単、野菜だ。いくら千切りキャベツがあるとは言え白米と豚カツは太る。適度な運動、350gの野菜、8時間の睡眠、そして瞑想。