民主主義とは多数決制ではなく少数意見の尊重も重要、と誰もが信じて疑わないが、では「少数意見の尊重」とはどのような形で制度化されているのだろう。
表現の自由をもって消極的に認められているに過ぎないのではないか。
また、民主主義が衆愚に堕しないためにというが、民主主義は専門家一人の意見より素人二人の意見を優先する制度だ。つまり民主主義とは衆愚そのものであって、その批判は的が外れてるのではないか。
これは集合知・衆愚知の問題と同根だ。集合知はすなわち衆愚知なのだからそのような問題設定は意味を成さない。
民主主義がポピュリズム、民族主義、宗教原理主義をもたらすのは当然のことであって、その結果を民主主義の欠陥と捉えず実践の問題とするなら、それはカルトの思想であって、民主主義原理主義なんじゃないか。