学校の日本史では、天皇家の外戚になったことで藤原氏が進出したと習う。藤原道長が顕著な例で、娘を次々に天皇家に嫁がせて世継ぎを生ませることに成功した。運にも左右されるが政務を牛耳る方法は如上の通り。
1000年後の日本では、自民党が政権を握った。自民党は選挙制度のもとでどのように政務の支配を実現したか。それは、自民党は選挙で投票する先がだいだい自民党しかないように社会を作り上げたのだ。かつての二大政党であった社会党はしぼんだ。社会党の後、二大政党を作りだしたかに見える民主党はダメだ。もともと自民出身者が作ったもので根本のイデオロギーは同じなのだ。
「どこに投票しても同じ」にしたことが自民党の成功の要因だ。選挙で戦う以外に、自民党はこうした闘争を経て政権の牛耳を執っているのだ。道長のやり口が姻戚制度のもとで根深いのと同じように、自民党のやり口も選挙制度のもとでは根深い。