保守派は疑っている。
何故か。
例えるなら、日本はヘビー級の絶対王者であるアメリカにボロ負けして以来、
ひたすらトレーニングとスパーリングのみを繰り返し、試合は一切していないボクサーのようなものだ。
そのブランクはなんと70年にもなる。
これでは果たして試合に出た時に、ちゃんと動けるのかと不安を抱くもの当然だ。
無論、保守派は自衛隊の背広組、制服組ともに知己を得ているだろうし、信頼してはいるだろう。
だがそれでも…、という思いは拭い去れない。
あわよくば、戦闘に巻き込まれて自衛隊が実戦経験を積むことを目論んでいる。
果たして自衛隊は人を殺せるのか、引き金を引けるのかどうかを確かめたがっている。
憲法九条や野党の手前、積極的に戦闘に参加させるわけにはいかないので、
それなりの言い訳を拵えつつ、危険度をじわじわと高めていっている。
発火点はいつ、どこになるのか。
誰にも分からない。