2014-01-29

経済学者ミスリードがひどい

https://twitter.com/makotosaito0724/status/427615364524957698

財務省2013年貿易収支公表。学生の皆さん、報道に頼らずに公表元のリリースを見てね。輸出数量が減少しているんだ… http://t.co/b6wHM2kQqq

「これによって結局オマエは何がいいたいわけ?」と言えば、円安にしても交易条件が悪化するだけで輸出数量が伸びるというメリットなんて無かった(もしくはあっても弱かった)、円安で輸出が増えるなんて世間の話は信じるな、であることは至って明瞭なんだけど、事実を述べるだけに留めて後は読者が勝手に円安の輸出数量への効果が無いものだと補完することに任せることで、批判を受けた時に「そんなことは言っていない」と逃げられるようになっている。

そして実際に、この貿易統計から円安が輸出を増やさなかったという結論を導けば大いに問題がある。というのも、2012年は年初から年末にかけて概ね輸出数量が減少を続けており、それが円安を受けた2013年は反転して持ち直しているかである。下落が進む前の2012年の年初のあたりは輸出数量が多かった。一方、2013年は反転したとはいえ落ち込んだところからスタートだった。だから一年間を足し込んだ暦年での比較では2013年は輸出数量が減っている。こういう状態であるにもかかわらず、円安とともにそれまでの減少がストップして増加に転じたという流れを説明することなく前年より減ったのだと声高に言うのはミスリードであるしかも、それを人々がどう受け取るか予想しやすいことを利用して明言を避け、逃げ道を作るさまが実に経済学者らしい。

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