2011-10-04

厨二病』の病態 (概論)

『夢』とは、学童期(とりわけ10代前半)に多いコモンな疾患である厨二病』の患者が、一過性経験する幻覚である

内容は個人差が大きいが、多くは誇大妄想・血統妄想恋愛妄想であり、了解不能(一次妄想)である

診断においては躁病や統合失調症人格障害との鑑別が問題になるが、厨二病場合

1.特徴的な好発年齢、2.人格は保たれる、3.妄想に比して異常行動は少ない、4.症状が一過性である

などの特徴から、鑑別は比較的容易である

特殊な病型として、10歳未満での発症例【小四病】や、統合失調症様の空笑・独語など、明らかな異常行動を伴う例【邪気眼】などがあり、注意を要する。

殆どの症例は20代前半までには自然治癒を認める良性疾患であるが、30代まで妄想が遷延した場合、一切の教育・就労・訓練を拒否する【NEET】という病態に進展することがある。

NEETの病因は多数あるが、とりわけ厨二病から進展したNEETは病識に乏しく、予後は極めて不良である

本来は精神疾患としての集中治療が望まれるが、頑固な妄想と病識の欠如により治療拒否の割合が高い。

しかしながら、NEETのみで精神保護法の強制入院にすることは困難であり、最終的には保護者家人の個人的努力によって治療を進めざるをえないのが現状である

ここにNEET治療最大の難しさがある。

  • ここ最近の「厨二病(中二病)」って言葉の意味合いは、「邪気眼」に寄りつつあるよね 元の意味合い(はてなキーワードの解説は比較的これに忠実)は一次妄想なんかとはあんまり縁...

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