意味を見出せない閉塞感が、自殺をはじめとした様々な問題の原因となっています。かつて、脚本家の山田太一さんと対談した際、彼は「日本のサラリーマンの大半が天変地異を期待している」といっていました。もはや自分の力だけでは閉塞感から脱することができない、という無意識の表れでしょう。実際には意味について考え続けること自体が大切な作業なのです。フランクルの言葉を借りれば、人生が常に私たちにそれを問うているのです。
この本が出たのが2003年。著者はこんな天変地異が現実に起きるとは思っていなかった。この文章を読むときに彼は『「日本のサラリーマンの大半が天変地異を期待している」といっていました。』に注目してしてしまうと、文章から汲み取るべき本意を誤ってしまう。
「実際には意味について考え続けること自体が大切な作業なのです。」に注目しないと、この著者がいいたかったことから離れてしまう。
誰かが、この文章の中の『「日本のサラリーマンの大半が天変地異を期待している」といっていました。』を引用して「つぶやく」というインターネットの使い方をしたら、どうだろう。