2011-05-20

死んだ人間を思い出した

今日はあることがあって倒れた。

その時に2人の死んだ人間を思い出した

 1人は幼馴染で(もちろん男)おれが小学校ときからの友人だった。

でも去年自殺した。理由は詳しくは聞かなかったが恋愛がらみだったらしいが実際のところはわからない。葬式にも出たが想像以上に、悲惨なものでそいつの親が泣き叫ぶ姿が今でも心に焼き付いている。たしかにおれはそいつが死んで悲しかったが、その親の悲しみを間近で感じて、自分の悲しみなど、小さなものだと感じ、それを当然だと思う一方で、どこか恥ずかしさを感じた。

 もう1人はゲーム仲間(もうすでに13年くらいの付き合いになる)の恋人だった女で個人的にも友人と呼べる関係ではあった。一時期は同棲してたらしいが、いつの間にか解消していた。そしてその半年後くらいに女は他の男と自殺した。その時、そいつは泣きながら電話をかけてきた。内容は省くが、非常に危険な内容だった。それは後から思えばということで、その時は気のきいたことは言えず、気に病むなとかクソみたいなことを言ったように思う。その後連絡が取れなくなり、その数ヵ月後に自殺しようとして、死にぞこなったということをそいつの兄から聞いた。結局色々あってもう死のうとするようなことはなくなり、一度だけ戻ってこいとメールを送った。今では昔以上にゲームばかりやっている状態だ。本人には絶対に言わないが、死なないでくれてよかったと思う。

 話はそれたが、その死んだ二人には共通点があったように思えた。どちらもいいやつだった。そしてところどころで儚さを感じた。彼ら2人が何を思って死んだのかわかることなどありえないし、ましてや答えてくれることもない。ただどうしてもふとした拍子に考えてしまうことがある。二人ともまだ20代だった。ほかにやりようはなかったのだろうか。彼らを繋ぎ止める鎖はそんなにももろいものだったのだろうか。死は怖くなったのだろうか。

 だいぶ楽になってきたので立とうとすると医者に止められた。顔が白いし、唇がひどい色だといわれて無理やり寝かされた。そうしてまたベッドで横になったが、僕はもう一度彼らのことを考えようとは思わなかった。

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