確かに、「知識を理解する」というのはそういうことだろうなあ、と思う。
しかし、そもそも何故
と依頼されたのか、と考えると、そういう次元の問題ではないんじゃないか、という気がしてくる。
素人向けに研究内容を紹介する必要があるのって、予算を貰ったり、その予算の活用状況を報告したり、
あるいはこれから専攻を決める学生に専攻内容を紹介するとき、くらいなのではないか。
だとしたら、この資料を見るであろう人が求めているのは、知識の本質的な理解ではなく、
「この研究はこのように有意義ですよ」とか、「この研究はこういう効果が期待できますよ」
というプレゼン資料であって、そもそも紙っぺら1枚で分かった気になろうなどという人はいない。
リソースをどのように分配するかを判断するときに、全ての各専門分野を理解する必要はないし、
そんな事が求められたら判断できる人などこの世に一人もいない。
分からない人でも分からないなりに判断できるように説明することが、専門分野で飯を食う人の責任だろう。
政治についても、専門家が決めたことを市民が無条件に承認すれば良かった時代が終わり、
市民に主体的な判断が求められる時代になると、池上彰的なわかりやすさが必要とされるようになる。
全てを専門家並みに深く理解するなんて不可能だし、だからといって判断のポイントを説明する人もいないと、
私の解釈では、研究者の職位はこんな感じ 学内では授業と会議。外部との折衝、渉外。研究はしない。一番の仕事は予算を引っ張ってくること:教授 主に授業がメイン。並行して行って...