2022-10-18

[]20試合ぶり白星オレオレFC、残り2試合は負けられない一戦に

 オレオレFC12日の柏レイソル戦で勝利し、リーグ戦20試合ぶりの白星を手にした。だが、残留を争う他クラブは軒並み試合数が少ないため、厳しい状況に変わりはなく、残り2試合の結果次第ではJ2降格危機に直面している。J2経験はあるが、仮に降格となれば2018年以来初となる。29日のサンフレッチェ広島戦、今季終戦となる来月5日の大分トリニータ戦は負ければ降格が現実味を増す厳しい戦いになる。

 2009年に創設されたオレオレFCは現会長多良初徳氏が監督として、野河田(のかだ)彰信ヘッドコーチとの二人三脚で徐々に力をつけ、創設10周年だった2018年には3位となり、J1参入プレーオフで当時の甲府長崎に大勝して、初のJ1昇格を果たした。しかし、J1の壁は厚く、初年度は参入プレーオフ圏の18位。プレーオフでは徳島勝利して残留したが、その後も新型コロナウイルス蔓延し、降格なしだった2020年を除いて毎年のように最終盤まで残留争いに巻き込まれている。

 今季4月から5月までは10試合負けなし。昨年までリーグ連覇していた川崎を破るなど、旋風を巻き起こし、暫定4位まで浮上した。しか6月18日清水エスパルス戦に敗れて以降、成績は低迷。1日の京都サンガFC戦に敗戦した翌2日、相田満博前監督の解任を発表し、阿野燿大監督が残り4試合限定就任する事が決まった。8日の鹿島アントラーズ戦は引き分けに終わり、J2自動降格圏の19位に転落したが、12日の柏戦に勝利し、 暫定16位に浮上した。

 残留に向けた課題守備。56失点はリーグワースト。昨年も66失点でワースト2位だった。GK村上DF本田代表レベル選手もいて、複数ポジションをこなせる選手が多く、相田政権では3バック4バックを使い分けながら戦ったが、19試合勝利中は試合毎にシステムが代わり、固定が出来ず、連携ミスから失点するケースが増えた。

 現在評論家を努める野河田氏は「(相田の時は)メンバー含め、あれこれ変えすぎるから。固めれば良いのに、理想を追い求め過ぎて固定出来んかったな」と指摘する。阿野体制以降は3バックで臨んでるが、「鹿島戦みたく、誰がマークするかはっきりせんところで失点しとる。村上も”どんだけセーブしたら勝てんねん“と思うとるよ」と手厳しい。

 それでも明るい話題はある。FW吉田が2試合連続得点で3年連続の二桁ゴールと復調。トップ清水FWチアゴサンタナとは2差で得点王も射程圏内に捉える。更に9ゴール9アシストMF山本も二桁得点、二桁アシストまであと「1」と攻撃を牽引。控えにも鈴木潤らが控える。野河田氏も「選手自体は他と遜色ない。FW野球で言うたら四番打者からな。やっぱエースが点獲れば、チームも活気が付く。吉田能力なら得点王も狙えるし、カギは吉田山本よ」と、二人をキーマンに挙げる。

 残り2試合。29日の広島戦に勝利すれば、残留が決まる可能性がある一方で、敗れると、他会場の結果次第では1試合を残して5年ぶりの降格が決まる。チームは16日の天皇杯決勝に加え、22日に新国立競技場で行われるルヴァンカップ決勝も視察し、広島対策と残り2試合へ戦う。野河田氏は「まずは広島よ。ここに勝たな残留もない。僕もコーチや暫定監督時代にこういう経験は味わったから緊張はある。広島は強いチームだけど、自信を持って戦うことが出来れば勝てると思う」と願った。

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