突然僕は感動してしまった。忌まわしい僕の歪んだ想念の被膜をはぎ取った、ありのままの世界はこんなに静かで美しいものだったのか。ため息が、胸の中にあった何か固く苦しいものを一瞬で砕いてしまった。
いや、本来そういうものだとは想像していた。生きていることが素晴らしい、そういって涙を流す人の顔に噓の匂いは感じない。ただ、それは僕よりもっと立派で賢くて善良な選ばれた人間だけが味わうことを許された特権で、僕みたいなどうしようもない人間には縁がないものだと思っていた。僕には何一つ純粋で美しい感情はなくて、何を見ても心は泥のように無反応で、ずっと鬱屈した暗くて醜いものだけを心の中に育てて生きてゆくのだと思っていた。
生まれたこの方、自分以外の人間との間に常に漂う「気まずさ」が嫌だった
それは同僚であれ、知人であれ、友人であれ、恋人であれ、家族でさえも
透明だけど不透明な質感の、ぶよぶよとしたゼリーのような雰囲気が、たまらなく嫌だった
大人になれば、そうした人との間にある距離感は自然と消えてなくなるものだと思っていた
気付けば、私の周りには誰もいなくなっていた
私という惑星を中心としたこの領域には、私しか存在していないようだった
光子の1つ1つが、膨大な時間をかけて星々の生き死にを伝えてくれる
遥か彼方には、どうやら互いを重力で引き寄せあうような星系があるらしい
私には、関係のないことだった
追記 https://anond.hatelabo.jp/20220224213544 ◯◯してほしいはわかったけど逆に誰かを愛したい、許したい、受け入れたいと思ったことはないんだな これは誰とも関わらないが吉 https://anond.ha...
anond:20220218215749への言及として 以前、ここで大事な言葉をくれた人の、ブックマークを辿っていた時に「増田がメンヘラにとって救済をもたらすサービスであり続けて欲しい」を見つけ...