陰キャとして存在感のない中学時代を送っていた自分は当然そんなものに出る気はなく、出欠の返事すらせず葉書を何処かへやっていたのだが数年経ったあるときふと見つけた。
そこにはとある同窓会サイトのURLとパスワードが書かれており、何の気なしに開いてみたら開催された同窓会の写真が幾つか掲載されていた。
もうすっかり初老と呼べる姿になった担任の姿、殆ど雰囲気が変わらない陽キャ達に僅かばかりの郷愁の念を抱かなかったといえば嘘になる。
そのサイトには掲示板機能もあり、当時の出欠の連絡や交流の書き込みが残っていた。
懐かしい名前とその近況を流し読んでいたらふと目がとまる。子供がいるから欠席する、という連絡に対して幹事の陽キャが自分も子供がいて大変だみたいなことを書いているのだ。
それはそうだろう。別に何もおかしくもない。なのに、中学時代、スクールカースト上位として好き勝手に暴れていた陽キャが結婚して子供もいる。そんなのおかしくないか?真っ当に中学生していなかったような奴らがなんで?そんな疑問しか浮かばない。