2018-09-01

ぬいぐるみのおかげで引きこもりから脱出した

仕事関係鬱病になってからいわゆる引きこもりオタクを数年間やっていたが、二年程前に好きなキャラぬいぐるみを手に入れた。

Twitterで同じキャラぬいぐるみを愛でてる同士がぬいぐるみにピッタリの帽子を被せてあげたり、着ぐるみのようなものを着せているのを見掛けて自分も欲しくなった。

話を聞いたらそのかぶりものガチャポンの景品だというので、ガチャポン台がたくさんある近くの電気屋に時折足を運ぶようになった。

手芸屋に売っている麦わら帽子も買いに行った。

最初自分の部屋で着せ替えをするだけでも楽しかったけれど、被せた麦わら帽子を見ている内に

「こんな部屋の中じゃなく、外で遊んでいるぬいぐるみ写真が撮りたい」

と思うようになった。

最初は人が居ない時間に家の近くの公園写真を撮った。

ぬいぐるみは買ってあげた麦わら帽子かぶって陽の下でニコニコしていて、とても楽しそうな写真が撮れた。

それからしばらくして、数年どころか十年くらい振りに海に出掛けた。引きこもる前からインドア派だった為、あまり行こうとも思わなかった場所だった。けれどぬいぐるみ写真が撮りたくて行った。

公園よりも夏らしい、良い写真が撮れた。

地元では知り合いに会う可能性がある為、少し遠出をして写真を撮ってみたくなった。

両親には就職面接だと嘘を吐いて旅行に出掛けた。

自分の醜い顔が嫌いなので今まで旅先では風景を撮ることくらいしか旅の思い出を残すことはなかったのだが、大好きなぬいぐるみと一緒だと積極的に思い出を残したくなった。なんたって被写体が最高に可愛い写真を見る度に自分の顔を見て憂鬱にならずとも済む。楽しそうに旅を満喫しているぬいぐるみの姿に心の底から癒される。

旅先で写真を撮りまくって、自分にとっても良い思い出になった。

そうして、もっと色々な場所を旅してぬいぐるみ写真を撮りたい、と思うようになった。

三日から、新しい職場で働くことになる。

ずっと家に篭っていた自分を外の世界に連れ出してくれて、色々な場所を巡る楽しさを教えてくれた自分ぬいぐるみには感謝しかない。

世の中ぬいぐるみに救われたこんな人間もいる。

本当にありがとう、ぬい。

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