2015-04-18

漱石の普及とともに、「いとこ婚」は徐々に日本社会から廃れていった?

普通高校では、現代文の授業で「夏目漱石こころ」を読まされるらしいが、何故か自分高校時代は、読まされなかった。

いい歳して、文豪作品を知らないのも何なので、改めて「こころ」を図書館で借りて読んでいる。

この作品は、さんざん「Kと先生と御嬢さんの三角関係」にスポットを当てられた文芸解説がされることが多いが、

自分はむしろ、別な側面に注目した。

高校の必修読書じゃない、自由読書から、そういう読み方が出来るのであろう)

先生叔父さんに「叔父さんの娘」、つまり「従妹」との縁談を強要されるのだが、

そこで「従妹だと、あまりにも親近感ありすぎて、逆に恋愛感情が沸かない」という理由で、

先生は従妹との縁談を断ってしまう。

(その結果、叔父との関係も絶縁状態になってしまう)

江戸時代まで、日本では相当数の「従兄妹婚」が行われていた。

当時の結婚は、本人同士の「恋愛感情」は一切無視して、親同士が仕掛けた結婚が大半なので、

「従兄妹同士で、恋愛感情が沸くか、沸かないか」なんかは一切無視して、従兄妹縁組がなされていた訳である

漱石はそこに「従兄妹同士でも、恋愛感情が成立しないと、縁組を拒否する」という、近代人の恋愛システムを持ち込んだのである

※因みに、漱石は「従兄妹恋愛のものは、否定していない」。『彼岸過迄』という作品では、従兄妹同士の恋愛を描いている。

漱石の「こころ」が知識人を中心に読み広がっていくことで、

「気心知れた従兄妹同士なら、通婚するのに恋愛感情別に必要ないでしょ?」という当時の常識が、徐々に変質させていった、と読むのは、

考え過ぎだろうか?

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