「俺のどこが好き〜?」という内容の事を、何度も表現を変えながら聞いて来るのでいっぱい答えた。
照れたけど、普段から思ってる事を素直に口に出すことはなんだかスッキリした。
彼は「は〜〜今すぐ抱きしめたい!!」(研究室に居たので今すぐ抱き合えなかった)と嬉しそうだったし、言って良かったと思った。
数日後、私も言われたい!と思って聞いてみた。
「あー絶対俺の方が大好きの気持ちが大きい!こんなに大好きでどうしよ〜〜〜」
「ふーん、ほんとにそうなの?どういうところが大好きなの??」
「毎日美味しい料理を作ってくれて、気づかないうちに掃除してくれて、いつの間にか服がハンガーにかかってて〜、
あ、あと、色んなところにデートに連れて行ってくれるとこ!」
「・・・・・フクザツ」
可愛いって言われたかった。優しいって言われたかった。一緒に居て楽しいって言われたかった。
セックスが上手、の方がまだ良かった。
「えっなんで」
「なんでなんで!?」
「料理や掃除をする、気配りができる・優しいっていうメンタル性が好きってこと?」
「そりゃそーでしょ!」
「・・・」
「あと〜、学科の他の子たちに比べて綺麗なとこ。ていうか可愛いのは大前提でしょ!」
(料理も掃除もデート連れて行くのも、一生懸命やってたことだし、それが評価されるなら、まあいいか・・・
その後お互い沈黙の時間が15分ほど過ぎた後、普通の会話に戻って、一緒にお風呂に入った。
しかし、さっきの「拗ねる」行為が彼を怒らせていた。疲れさせていた。
「自分の思った通りにならないとすぐ拗ねるし、そのくせ俺が拗ねるとそれを許さないよね!!」
「ごめんね。」
「謝らなくていいからなおしてほしいんだけど?」
「拗ねてしばらくだんまりになるの自覚してて、なおそうと思ってたところ。
昨日と今日は拗ねてからの回復が早かったと思って、『よしよし、できてるな』なんて思い上がってたけど、
「・・・・はー。そもそもその『拗ねる』って反応をやめてほしい。
自分の思い通りにならなかったら拗ねるってのやめたほうがいいよ。そういうのが続くとこの先付き合っていけないんだけど?
普段の会話でも出るかもしれないからやめたほうがいいよ。」
「そうだね、ごめんね。」
「謝らなくていいから治してほしいよ。それで治す気あるの?」
「うん。治すよ。ショック受けても拗ねるって反応はしないよう気をつける。」
私は未熟だ。それでもまだ可愛いが真っ先に来なかったことを悲しんでいる。
なんか見てしまったこっちが恥ずかしくなるな… しかし「直せよ」か… まぁ何事も経験だよな…