2024-11-06

新昔話 ねこたろう

むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんがいました。

おじいさんとおばあさんには子供がおらず

寂しい日々を過ごしていました。

ある日おじいさんは街へ女漁りへ、おばあさんはホストクラブへ行きました。

そこでおじいさんは女ではなく、一匹の猫を見つけると、

「おおなんと可愛らしい猫じゃ」

と、その猫を家に連れて帰りました。

しばらくしてホストクラブから帰ってきたおばあさんは、

「まあ、なんて可愛らしい猫ちゃんなのかしら!」

と大喜びし、「麗央斗」という名前を付けて大変可愛がりました。

ある晩、おじいさんは久しぶりにおばあさんと子作りがしたくなりました。

しかし、着物を脱いだおばあさんの体はしわしわで、

胸も垂れ、おまたは全く濡れておりません。

おじいさんもまた、息子が全く勃ちませんでした。

それを見ていた麗央斗は、おじいさんのお腹に潜り込むと、

あらびっくり!

なんとおじいさんの股間に立派な塔が建ったではありませんか。

それを見たおばあさんの体はみるみるピカピカになり、

胸も反り上がり、おまたは大洪水になりました。

その晩、おじいさんとおばあさんは何度も何度も熱い抱擁を重ねたのでありました。

しばらく経ち、おばあさんは元気な男の子を産みました。

おじいさんは生まれ男の子

「わしの名前が麗次、猫の名前は麗央斗じゃから、息子の名前は”猫太郎”にしよう」

と名付け、ふたり男の子大事大事に育てました。

立派な若者へ成長した猫太郎ホストクラブで働く事になりました。

太郎は店の先輩に「おまえは猫だから輝夜斗、キャットと名乗れ」

と、源氏名をつけてもらいました。

輝夜斗は瞬く間に売れっ子ホストとなり、常連女の子がたくさん付きました。

ある日輝夜斗は、寂しそうに飲んでいる女の子と仲良くなり、その子の家に転がり込むことになりました。

しかし、明くる朝女の子輝夜斗に言いました。

「ウチな、ゆうべ、変な夢見たねん」

「どんな夢だったの?」

「うーん、輝夜斗が居なくなっちゃって、代わりに猫が居たの。にゃーん、にゃーん、って鳴いていて…」

輝夜斗はその日、女の子仕事に行っている間にこっそり家を出て行きました。

ホストクラブにも、もう現れる事はありませんでした。

歌舞伎町では夜、時々野良猫の鳴く声がする、という噂はたちまち広がりました。

「あの猫を見つけると金持ちになるらしい」

「噂の猫に餌をあげると恋が叶うらしい」

今でも歌舞伎町ではそんな噂が絶えません。

おしまい

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん