そもそも、鉄道というものが近代における先端技術であったのだから、ナレーターを人工音声で置き換える流れは、鉄道というものの思想(先端技術による生活の改善)に合致していると言える。
そして、そういった人工音声は、鉄道というのは、今も先端技術により更新され続けているのだと強く感じさせてくれる。
運行システムしかり、車両のワンマン化しかり、改めて言われれば、そういう技術が使われていることはわかるのだが、
それらは裏方に回っているものが多く、乗客がそれらに気づくことは少ない(もちろん、技術というものは一般的にそうあるべきなのだろうが)。
だからこそ、公然として先端技術の存在に気づかせる人工音声は、鉄道にとって素晴らしいのだ。
鉄道は先端技術を取り入れ続けていると気づかせ、その鉄道駅という空間を未来的な空間だと納得させるためにも、多くの駅で人工音声が使われていけばよいと思う。