2024-07-20

特に目的もなく東京に行ってきた。

増田田舎者で、東京に対する根拠のない憧憬のようなものがあるんだと思う。

東京駅は非常に混雑していて、誰もが足早に歩いていて、平たいエスカレーターに乗っているみたいに俊敏だった。

立ち止まるためのスペースはなくあたふたしていると数人とぶつかってしまった。

相手一瞥や舌打ちするようなこともなく、何事もなかったようにすれ違っていく。

まるで増田なんて存在していないかのように。

誰もがスマホに目を落とし、スマホを見つめながら歩み続ける。

増田不安になった。

自分一人だけが顔を上げ、現実を見ているはずなのに、それなのに増田けが現実を見ていないような心地になった。

増田も周りに倣ってスマホを取りだし、画面を見つめた。そこに映っているのは地元の田園と、時刻と、アプリのみで、そこに現実はない。

増田は顔を上げて現実を見ようとしたけれど、誰とも目が合うことはなく、たくさんの人に囲まれながら孤独ばかりに囲まれた。

スマホに助けを求めるようにスマホを見つめた。メンバーになっているVtuberチャンネルを開こうとした。

そのとき不意に汽笛のような音が聞こえ、増田はハッとしてスマホしまい、ゆっくり歩き始めた。

東京は立ち止まって居るには辛過ぎる。

孤独はスペースにある。

それを知って、増田空き地を埋めるようにただただ歩き続けた。

増田は初めて東京を知ったのかもしれない。

  • 東京はコンビニにイートインがなくてびっくりした。 車で入店するわけでもないのにどこでコーヒー飲むのか謎よね

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