この世界のどこかに「夜の街」という街があるらしい
なんでも、「夜の街」は永久に夜明けがないというのだ
旦那は普段「昼の街」で働いていたが、昼であるにも関わらず、ほとんどはビルの暗い部屋で働いていた
「昼の街」の労働者は、昼であるにも関わらず、太陽をほとんど見ることがない生活を送っていた
ある日、旦那はそんな生活にうんざりして、失踪してしまった
「ぼくは夜の街に行きます。探さないでください」
旦那はいつも口癖のように言っていた
「明けない夜はある、夜の街にはね…」
彼は「夜の街」にたどり着けたのだろうか
夜が明けないということは、永久に朝が来ない、月曜日も来ない、つまり労働がない世界である
そもそも、本当にそんな街があるのだろうか?
あるとしたら、死だけではないだろうか?
Permalink | 記事への反応(0) | 10:19
ツイートシェア