ガンというのは、本当に時間をかけて死を突きつけてくる。
それが、例えば事故などの突発的な死と比べていいものか悪いものか。
件の絵師さんはもはや治療もできず、起き上がることもできない。
家に帰るどころか、もう絵も描けないのだという。
ただ、痛みを取って、できるだけ穏やかに人生の終点を迎える場所まで来てしまった。
苦痛が襲えば、死の瞬間まで麻酔で眠らせてしまうのだろうから、いつまで意識があるのかも怪しい。
ツィッター上は親しくしていたものの、直接お会いしたことはない。
しかし、いつかお会いして、一緒に飯でも食うだろうと思っていたので、病を恨むばかりだ。
ただ、下唇を噛んで訃報を待つことに耐えられず、こんなところでストレスを吐き出す。
あなたの生は、確実に私の人生を豊かにしてくれましたと伝えたい。
一生、忘れないと伝えたい。
しかし、それも残された時間を浪費させるのが恐ろしく、飲み込む。
安らかな時間を過ごしてほしい。