学生の頃は人前で話すことが死ぬほど苦手だった。手は震える、吃る、頭が真っ白になる。完全にあがり症の人間だったし、日常でも人が大勢いるような場所は緊張して近づけなかった。たぶん、軽く社交不安障害の傾向があったんだと思う。
そんで、社会人になって当然人前に出るようなことはあまり上手くはできないだろうなと自分で思ってたけど、これが全く違った。どんなに大勢が出席する会議だろうが、まったく緊張せずに話せる。電話対応やら顧客対応はめちゃくちゃ得意で、いくらでもスラスラと談笑できる。上司からも肝が据わってると褒められる。自分でも俺こんなにできる人間だったのかと驚いた。
多分だけど、俺は仕事という役割を与えられることで普段の自分とは別の人間として振る舞うことができてるんじゃないのかと思う。そして、悲しいかなプライベートでは相変わらず引っ込み思案のままだ。普段の生活でも、何かしらの役割を演じてると思えば良いのかもしれんけど、そうそう上手くはいかないわなあ。