とても過保護だし大人になって社会人になっても親が貯金を管理するところは悪いことだけど、それ以外はいい親だった。
うちの家は親父が働いて無くて借金ばかり作ってくるので母親はいつも「金!金!」と言いながらも俺たちに色々な習い事へ行かせてくれた。
小さい頃オヤツを買ってもらった記憶はないものの、仕事先(役所で働いてる公務員)でもらったお菓子は必ず俺たち子供に届けてくれた。
同僚も少なからず俺らの境遇を知っているのか、何かあれば必ずお菓子や玩具をくれた。
そして、ある程度の年齢になったら一緒に旅行へ行った。ディズニーランドやユニバにも行ったしスペースワールドも行ったことがある。珍しく玩具やお菓子も買ってくれた。
あの時何故買ってくれたのかわからなかったが…実は大学へ進学した兄が「俺に使ってくれ」と言ってお金を振り込んでいたらしい。
母は常に「金は残さないが思い出は残す」と言ってくれた。
兄は俺が転んだだけですっ飛んでくる優しい兄だ。
父は…、うん。いなくていいな。