(注)数年前の話。
数時間後に切れるはずだった麻酔(下半身だけのやつ)が一時間半で切れてしまった。麻酔が切れたあとは四時間か六時間置きに肩に筋肉注射するタイプの痛み止めを打ってもらうことになっていたのだが、これが効かないことで定評のあるヤツというだけあって、本当にちっとも効かない上、昼間の担当看護師が「帝王切開は甘え」という考えを持っていたため、焼石に水の筋肉注射さえしぶられてしまい、四時間くらい無麻酔のノー痛み止めで苦しむことになった。
その後、出勤してきた夜勤の看護師さんが帝王切開経験者だったため、「それは痛かったでしょう。すぐに痛み止めをもってくるね!」と、直ちにボルタレン座薬を持ってきてくれたので、人心地ついた。
翌日の昼はまた帝王切開は甘えの人が担当で、「ボルタレン座薬は依存性があるから使えません」と言って出してくれなかった。依存性があると言われても、普通に生きていたら処方される機会がないと思うんだけど……どうやって依存症になれってんだよ……と、思った。
出産したのが金曜の午後だったため、痛み止めが出るか出ないかは看護師の一存だったので、最も痛みが酷い期間を帝王切開経験者看護師不在中はずっとひたすら我慢し続けた。月曜日の朝、回診に来た院長に帝王切開経験者看護師が、私に痛み止めが処方されていない旨を報告してくれたお陰で、すぐに痛み止めが処方されたんだけれども、帝王切開経験者看護師と一番若い看護師以外の看護師と助産師は、私が痛み止めを飲んでるところを見るとネチネチ嫌みを言ってくるのが嫌だった。
可哀想 切腹したのに痛がれってサドじゃんねえ
マダム・カイザー