最近、家族愛もののドラマにはまっている。特に、親から子供へ向けられる無償の愛に感動して涙する。
ああ私も、親の気持ちが分かる年齢に成長したのだなと感慨深い。
同時に、広く、人からの愛情に素直に感謝ができるようになった。
疎ましい、余計なお世話だと思っていた、親や先輩や上司からの叱咤激励を、
「愛情だったのだ」と、受け止めることができた。
それに気付いたとき、心に温かいものが広がり、一種の感動経験だった。
その夜は、愛情で温まった心を抱え、ベッドに向かい、満ち足りた気持ちで眠りについた。
久々に、熟睡できた気がする。
朝目がさめ、夢を思い出した。
愕然とした。私は広い意味での愛情というものに気付いて、温かな心で眠りについたはずだ。
それなのに、夢の中では上司のデスクで上司の膝に乗り、耳元で上司に「叱咤激励」されながら、あえいでいた。
頭では、「愛は素晴らしい…私も大人になった…」と感動していても
身体では「上司からの愛情って、下心あるんじゃねーの、グフフ」とよだれを垂らしている。
おりこうさんなフリをしていても、なんと身体は素直なんだ。