2019-08-14

安部公房箱男」と増田

匿名市民だけのための、匿名都市――扉という扉が、誰のためにもへだてなく開かれていて、他人どうしだろうと、とくに身構える必要はなく、逆立ちして歩こうと、道端で眠り込もうと、咎められず、人々を呼び止めるのに、特別許可はいらず、歌自慢なら、いくら勝手に歌いかけようと自由だし、それが済めば、いつでも好きな時に、無名の人ごみにまぎれ込むことが出来る、そんな街――のことを、一度でもいいから思い描き、夢見たことのある者だったら、他人事ではない、つねにAと同じ危険さらされているはずなのだ

からめったに箱男に銃を向けたりしてはいけないのである。”

増田って「見る・見られる」にまつわる思考本質をついてるサービスなんだなって思った(文章は、安部公房箱男」(新潮文庫23頁)

  • インターネットが生まれる前から、匿名コミュニケーションをテーマにしているのがすごい。

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