せっかく名物がいくつもある土地だったのに、正直場末感溢るる鉄板焼き屋を選ばれた時はこいつマジかと思った
コップには埃が浮いていたし、一食ずつ盛られる鉄板プレートは受け皿も油まみれでいつ洗ったか定かではなく、頼んだ料理のひとつは完全にスーパーで売ってる冷食だった(自分の席からは厨房が丸見えだった)
潔癖の気があるので早く出たいとしか考えられず味は定かではないが、夕飯時にほかにイートインの客が来なかったのが色んな事柄の証拠だった
テイクアウトも1種類しか出ていない上、常連とみられる2組しか来ていない状態だった
それでもウマイウマカッタという相手と、店を出てコンビニに入るとその土地の名物のひとつが売っていた
美味しそうだった
悲しい気持ちになった
それから連絡は取っていない