2019-01-30

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最近はよく空を飛べるようになった。

だがドラえもんの歌のように自由にとはいかない。

まず「跳んでやるぞ」という、空を浮遊する感覚を強くイメージする必要がある。

そうしてようやっと飛べても、常にイメージは保ち続けなければならない。

浮遊するイメージの強さに比例して上昇し、それが途切れると下降してしまうからだ。

空を飛べると言うと聞こえは良いが、実際はバルーンファイトのようなものである

調整には集中力と繊細さが要求され、前進するスピードは遅く、三次元的な飛行を楽しむ余裕はない。

にも関わらず俺がこれを多用するのは、副次的効果として無敵になれるからだと思う。

夢の世界では俺を追ってくるヤツがいる。

その存在がどういったヤツなのかは様々だが、とにもかくにも俺は逃げなければならない。

しかし、これが中々に大変。

夢の世界では重力が凄まじいようで、俺はゆっくりしか動けないからだ。

大声も出せないので助けも呼べない。

だけど空を飛べるようになってからは、逃走成功率が大幅に上がった。

どうやら空を飛んでいる状態は、何者も邪魔することはできないらしい。

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