土俵に降神する神は、相撲祝詞にあるように、戸隠大神(天手力雄命)、鹿島大神(武甕槌命)、野見宿禰命の男神三神。女神なんていない。
ここに天照大神を入れるという説もあるが、天照大神が女人を嫌うなら、なぜ伊勢神宮は女人禁制になっていないのか。
女性が血を流すから汚れている、という説も馬鹿げている。確かに神道には血を汚れとする考えがあるが、それは経血に限らず、男女全ての血。また特に経血を赤不浄という忌みとして扱うこともあるが、これは経血を流している間だけのことで、それ以外の場合に女性自体を忌みの対象とするものではない。つまり「経血を流すから女性自体が汚れている」などという考え方は神道にはない。そもそも女神を主神とするこの国の神道において、女性を汚れとするような考え方があるはずがない。「女性は汚れている」という考えを神道のせいにするというのは、神道に対して本当に失礼な話だ。そもそも「血は汚れ」とするのであれば、血が流れるほどの激しい取り組みをする相撲自体が汚れた行為ということになる。とんでもない矛盾である。
また、伝統を声高に叫ぶ大相撲だが、かつて伝統であった4つの柱を「テレビ放映で見づらいから」という理由で切り捨ててしまった。この4つの柱は四神を表すものであり、それこそ「神を切り捨てた」行為に他ならない。