帰りたくても帰れない、そんな状況で家に最も近い代替物となるのは、自動車。
もちろん、自分たちだけの気のおけない空間がほしいという理由もあったかもしれない。
だが、震災という突然の脅迫に直面した彼らが心の安定を求めて選んだのが、マイカーだった。
そう考えれば、東日本大震災で家も家族も車も失った人々に想いを馳せずにはいられない。
彼らは、心と身体を支えるあらゆるものを失った。帰れば親が待っている家出娘とはわけが違う。
自分が安心できる場所も心が安らぐ相手もこの世には存在しなくなったのだから。
愛するものとの突然の別れは、津波よりも容赦なく彼らの心を破壊していったのではないだろうか?
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