『すごく』と言うべきところを『すごい』と言う人は多い。
例えば『すごく面白い』を『すごい面白い』と言ったり、『すごく食べる』を『すごい食べる』と言ったり。
しかし、『すごいビール飲んでるんだ』と言われると、俺は一瞬“すごいビール”だと勘違いする。プレミアムビールを和訳したのかな?と思う。そしてそのあとで『すごくビール飲んでるんだ』と言いたかったのだと気づく。
他に俺が混乱したのは『すごい部下が質問してくるから本当に疲れる』という発言。“すごい部下”が高度な質問をしてきたらそりゃあ疲れるだろうな、と俺は思った。
しかしよくよく話を聞いてみると、『部下がすごく(たくさん)質問をしてくるから本当に疲れる』という話だと分かった。なるほど“すごい部下”はいなかったのだ。
このように『すごく』を『すごい』と言う人は多いが、逆に『すごい』と言うべきところを『すごく』と言う人を見たことがない。不思議だ。
例えば『彼はすごい人です』と言うべきを『彼はすごく人です』と言ってしまう人がいたっておかしくないだろう。
『すごい』か『すごく』で迷ったら、取り敢えず『スゲェ』と言っておけば良いかもしれん。
『スゲェ』と言ったとしても意味を誤解されることはある。しかし、文法的な間違いを指摘されることはないはずだ。なんといっても『スゲェ』は、文法以前に言葉遣いの問題なのだ。言葉遣いが悪いとの指摘はされても文法的な指摘はされないだろう。文法的な正確さが求められる場面では『スゲェ』はスゲェ無難な言葉なのだ。
丸太は用意した方がいいかェ
このにぎり飯が鮭だからちくしょう!!
すんげえすんげえすんげえ すんげえ暑い すんげえすんげえすんげえ すんげえバトル
これは文法的な問題と言うよりも、発音の問題だと思う。 「すごく」の「ご」と「く」は、音声学的にはどちらも軟口蓋破裂音に該当する。 喉の近くの軟らかい部分に舌をあてて、離...