学生時代の友人二人と3年ぶりに会った。普通に居酒屋で軽く飲みつつ他愛もない話をして帰ってきたのだが、妙な違和感を覚えた。
その妙な違和感は社会人(22歳すぎ)になってから感じるものだったのだが、改めて実感したと言ったらいいだろうか。
友人たちはとても良い奴らで、友達が少ない自分としては時が経っても会える数少ない友人だ。
だが、友人たちと居ても自分を出せない事が多くなり、会話をしていても一人取り残されたような気分になる。
その場に居るのがいたたまれなくなり、時計を見たり、お茶を飲んだり、適当に相槌を打って場をやり過ごしている。
なぜそうなるのだろう?と思ったのだが、それは自分の話を広げてくれないからだという事が分かった。
私が自分の近況などを話しても、2,3のやりとりで終わってしまう。そして、友人は自分の話をするのだ。
もちろん、無視されているわけではないし、話も聞いてくれる。でも自分としては物足りない。
自分は友人と会う前に何を話そう、どんな話題なら良いかとあれこれ試行錯誤していたのに、簡単にそれが終わる。
だから次第に話すことが無くなって、相槌ばかりになってしまうのだ。
私はどちらかという自ら話したい人間だ。営業をしているのもあるだろう。
自分から相手に話題を振って相手の返答を受け取り、更に話題を広げるというスタイルだ。
お客さんも私に次々質問をしてくる。1時間2時間があっという間に終わる。
会社の同僚とて同じだ。上司の悪口や互いに興味が有ることを延々と話し続ける。だから会話も盛り上がる。
社会人になってそうやって人と接してきたので、
自分の話が広がらないことにもどかしさと戸惑いが生まれてしまう。
3年も会ってない内に友人の一人の近況が大きく変わっていた。その事をもう一人の友人は当然の如く知っていた。
それはそれで良いのだが、友人たちも私とは話が合わないと感じているのかもしれない。
学生の時はもう少し意思疎通ができていたと思うのだが、今ではそれが出来ない。
自分は我が強すぎるからだろうか?それとも友人たちが「友人だから」と気兼ねなく話しているからだろうか?
人は誰しも自分の話を聞いて欲しい。聞くばかりでは辛い。前に出られない自分にもどかしさを感じるとともに、
せっかく会う機会を作ってくれた友人に申し訳なく思う。