ピンポーン
「あ、おはようございます、XXX新聞ですけども、この近くに新しく営業所を構えまして、今日はその挨拶に伺いました。」
「ええ、ホントに。こんなに寒いと参っちゃいますね。ところでお兄さん、新聞とってらっしゃいます?」
男「いえ、とってないです。最近はネットニュースですましちゃいます」
「あー若い方、そういう人多いですよねー。でもこっちも手ぶらで帰るわけにはいかないんで―、、じゃあお試しに一回だけ読んでみませんか?月曜の朝に伺いますよ」
男「うーんもらっても読まないですよ。」
「なんでー?」
男「実を言うと、新聞ってガキの頃からテレビ欄しか読まないんですよ」
「えーwバカにされませんか?お友達とかに」
「wなんなんすかw あ、それじゃあご挨拶の印に、洗剤でもどうです?一人暮らしで足んないでしょ」
男「あ、それはマジにありがたいですね」
「はいどうぞ」
男「いえ、でも受け取れないです」
「なんでー?w」
男「だって、洗剤受け取ったらそれを既成事実にして、あわよくば新聞を買ってもらおうとしてるんでしょ? そうでしょ? わかってるんすよ?」
「いやいやそんなことありませんよw?」
男「あわよくば。洗剤だけに」
男「うーん、お米はうれしいんだけどなあ… ところでさっきも言ってましたけど、ホントこのご時世新聞売る、って大変ですよね」
「そう、そうなんすよー…」
「そういう方もホント多いです…」
男「お兄さんも悪気があるわけじゃないのにね。でも売らなきゃ食ってけない。だから寒くっても頑張ってる」
「うう、そうなんです…」
男「僕は協力できないですが、お兄さんの商売が成功することをお祈りしてますよ」
「新聞、とっていただけませんか…」
男「頑張ってください」
「それじゃ、失礼しますー」
男「グッドラック b」
このやり取りを部屋でこっそり聞き耳立ててた私。
ていうか私、あきらかに「ブチ切れる」サイドの人間だw
新聞勧誘が来た時点でスイッチ入って戦々恐々としたけど、彼の対応に毒気をそがれてしまった。
彼とは今んとこ唯の友だちだが… うーん…