計画的な犯行ではない。
気に障る言葉を言われ、完全に我を忘れ、ナイフで刺してしまった。
そいつの妹も、騒がれるとマズイという一心から、躊躇なく殺してしまった。
俺は普段は温厚な人間だ。
それでもカッとなって本当に驚くほど残忍な事が躊躇なく出来た。
正直、こんなにも残忍で攻撃的な精神が俺の中にまだ眠っている事に驚いた。
虫の息でかろうじて意識のあるヤツの顔を何度も踏みつけてやった。
「どうだ!俺がTUEEEんだ!」っていう、幼稚で残忍な精神。
青木真也が廣田の肘壊してファックユーしてる、あの胸糞悪い感じ。
http://www.youtube.com/watch?v=fbfNU8ucD68
アレが俺の心の中にも居た…。もういい大人なのに、本当に驚いた。
俺TUEEEの興奮が冷めてくると漸く、後悔の念と絶望感が襲ってきた。
何度も夢なんじゃないか?と思ったが、その度に現実だと悟り絶望した。
さいあくだ・・・
とっさの事だったので指紋も残っている事だろう。
俺は現場に戻る事にした。
殺害は早朝の事だったが、その時点でもう昼だった。
若干、戻るには遅すぎた。
もっと早く冷静になれれば良かったと後悔した。
ところで、喪前に妹はいるの? いるなら、妹を殺されてしまった兄の立場になって、妹のことを抱きしめてやりなよ。