2013-10-05

こうして俺はモテ

かつて俺は、女にモテたいと思い、モテる技術的な本を読み漁った。

だいたい「自信を持てばモテるよ」と書かれていた。

勘のいい俺は、自信をつける方法さえ見付ければいいんだと仮説を立て、Googleを走らせた。

すると、「根拠なんかなくてもいい。自分を特別扱いしましょう」こんな話に多く触れた。

なるほど簡単じゃないか。と思い、その日の夜はものすごい自信満々でキャバクラに行った。

とにかく自分を特別扱いして、自信満々な、余裕な態度でキャバ嬢とのトークを走らせた。

多くのキャバ嬢からは「それはいいけど、なんで破けてるTシャツ着てるの?」とか「靴下右左微妙に違うんですけど」とかいじられ、自信が揺らぎそうになったが、かろうじて持ち堪えた。破けているTシャツ何が悪い。俺は特別なんだ。

そんな中、一人のキャバ嬢は、「ああ、楽しい。ずっとこの席にいたいな」と言ってきた。

でも、給料日前だったし、場内指名とか出来るほどお金がなかった。お金のことを考えた瞬間からは、嘘みたいに自分を特別扱いすることが出来なくなった。

なるほど。自分を特別扱いすれば自信は身につくが、社会との接点では服とか、お金と言った社会信用が個人的な自信に影響を与えてしまうのか。

俺はモテたくて、その為に自信を身につけたいと思っている。千日回峰行に没頭できるような、比叡山歴史に名を刻むレベルの自信を身につけたいわけではない。

モテる為の自信は、服とかお金分野で、ある程度他人の評価基準に合わせなくてはならないようだ。

そう考えて、清潔かつ無難ファッションへの心がけと、あと、ある程度金持ちになったらモテた。簡単だった。

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