2012-09-13

回想 煙草

高校の卒業からほとんど一週間も開かずに、就職先の研修僻地へと連行された。

その企業東証一部上場の、正直言ってよい企業だった。

私は早生まれであったので17歳、華のセブンティーンである

 

研修は中高帰宅部で鳴らした私には、厳しくもあり新しい世界でもあった。

早朝の山道マラソン莫迦大声での返事、社会人心得の座学、扱う商品の説明―――

いちばん怖く、威張り腐っていて嫌われていた指導員があったが、

今となって思えば、入社数年の若造が嫌われ役をやらされていたのであろう。

 

何より驚いたのは厳しい研修心得の中、17,8歳であった我々に

喫煙は自由である、但し、決められた場所時間を守れ」との一節があった所だろうか。

隠れて喫われて施設に迷惑がかかるというのもあったのだろうが。

その企業には3年世話になって辞めたのだが、10年経った今、ふと株式をみると

当時の倍は下らない数字になっていた。

さすがの医療業界である

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