2012-08-15

入る太さ

街の通りに並行して通る住宅通りを歩いていると

この夏の暑さからか、どの家も目線より低い塀の内側は

窓を開けっ広げ かといって扇風機を回すでもなく

どの家もなにやら同じ様に外から見える部屋に女性が横たわっていた

多少の見えにくさの向こうにもどうやら衣類は身につけず

どの家の女性も姿を露わにし、もぞもぞとかすかな声をこちらに届かせる

あ あ

どこか一軒のお宅だけでこういった光景を目にしたのならば

何も疑問には思わないだろう

しかし、目に入る家々どの家も同じ様に一人慰める女性

こう立て続けに現れてはどうにも解せない

一体何が起こっているのだろうと、先々の家々を追確認するも

やはり、どの家からもか細く息重苦しい熱い吐息漏れてくる

そしてある一軒の軒先が目に入ると、丁度相手もこちらに気づき

なのにビックリするでもなく唖然とするでもなく嬉しそうにこちらを見ているではないか

ほのかに恥ずかしそうな振る舞いも見て取れたが

自分の足はもうその娘の方に歩先を進めていた

門を潜り大きな踏み石を進む数メートルの間、娘の姿が見えなくなったか思うと

あ あ

また漏れ吐息が先ほどより近づいたせいかよりはっきりと耳に届いてくる

軒先まで辿りつくと奥の方から

こっち

と聞こえてきた

恐る恐る

いいのかい

と声をかけるも何も返事はない、いぶかしくなって業を煮やしそうになるとまた

あ あ

ん こっち

覚悟を決めて中へ行くと

ん ん

湿った綿の布団の上で白い肌が白い掛布の間から境目を見紛うほどの白さでこちらを誘惑する

お兄さん

この肌を好きにしてちょうだい

どういう事、なんだい?

あの家も向こうの家もみな貴方と同じ様に一人でしていたよ

知らない

他の家は他の人が行くんでしょ

いや男は他には見なかったよ

普通なら通りずぎるところを

何軒も何軒も続くからたまたまこうして貴方の家に入ってきたんじゃないか

本当に

わたし本当にそんな事知らないわ

じゃあなんで君はこんな状況で普通におれをここまで受け入れているんだい

ふふ

しかにそうね

でも貴方も入ってきたじゃないどうして入ってきたの

いやだって君を見たら、君の中に入りたいって思ったんだ

あは

入りたい

うん

でも私小さい人はいやよ

私はフランクフルトじゃなきゃいやよ

 ・ウインナーソーセージ…太さ20mm未満(羊腸を使用​したもの

 ・フランクフルトソーセージ…太さ20mm以上36mm未満​(豚腸を使用したもの

 ・ボロニアソーセージ…太さ36mm以上(牛腸を使用したも​の)

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