店舗前にいつも積んである商品を物色している夫婦がいた。
20代後半から30代前半くらいか、
男はスェットのウェストがゴムのパンツ、
女は中途半端にブリーチしたプリン頭のセミロング。
ベビーカーに子供を乗せていた。
「こんな深夜に家族打ち揃ってお買い物ですか」と
チラリと子供に目をやって、凍り付いた。
子供の鼻に透明なチューブが差し込んであるのだ。
チューブは外れないように何カ所か顔にテープで固定されており、
生命維持に必須な装置のように見受けられた。
4~5才くらいの子供は、顎を突き出して顔を赤く染め
酸素を求めるように喘ぎ続けていた。
苦しみに耐えかねてか、足を引き攣らせるように動かしている。
ピンと反り返って微動だにしない爪先が、
訴えたい欲求がどれほど体内に溜まっているかを、表しているような気がした。
虐待とまでは言わないが、
夫婦には夫婦なりの事情もあるのだろうが、
それにしても、あの買い物、
人間にあんな苦悶の表情を浮かべさせてまで、あの時間帯に
行わなければならないものだったとは思えなかった。
Permalink | 記事への反応(1) | 19:09
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上っ面で物事を判断するクズの典型だな。