未曽有の事態について、何をどこまでリスク管理すべきかは本当に悩ましい問題だ。
これについては、リスク管理の名著「熊とワルツを」が大いに参考になると思う。
曰く、管理する必要がないリスクとは、以下の条件を満たすものである。
1. 発生する確率が無視できるほど小さい。
2. 万が一発生した場合、現在管理している仕事など、大した問題では無くなる。
高さ15mの津波や、それが原因で発生した全交流電源喪失という事態は、
少なくとも2の条件に抵触するわけだ。
したがってこれを「想定外」とか、「想定範囲内だが対策は後回しでいい」
などと片付けるのはとんでもない話ということになる。
これまた「熊とワルツを」に書いてある。
だそうな。
今回の原発大惨事の場合、被害総額は軽く数兆円くらいになるだろう。
だとすると、万に一つの発生確率だったとしても、対策に数億はかけとくべき
だったんじゃね?ということになる。
まあ、実際そんな金どこから出るんだよ?って疑問もあるだろう。
でもそれを理由に、その程度のリスク管理も出来ないならやめちまえって思うけどね。