放射線にはX線・γ線・β線・α線・陽子線・中性子線・電子線とあり、
中性子線の被害が大きくなる理由は他の放射線とは違い影響が残るから。
放射線が残留する状態となり被害が大きくなる。
放射能漏れといっても中性子線が出ていないので留まることは考えられないため
放射線自体は値が大きくても付近にいる人以外は気にすることではない。
ではどうして問題になっているのか?
原発の圧力抑制室が損傷して放射性物質が大気中に出た可能性があるからだ。
圧力抑制室とは燃料棒を格納している圧力容器をさらに囲んでいる容器全体を指す。
水蒸気を保持する部分と水蒸気を冷却水に吹き込んで冷やす部分があり、
損傷があったのはこの冷却部分。
ここでの放射性物質とは、燃料棒から発生する物質(燃えカス)と
発電時に中性子線を浴びて放射線を出すようになった物質を指す。
前者が漏れ出るには、炉心融解が進み熱により圧力容器に穴があいた状態になっている必要がある。
この状態になると、まず圧力容器に封入された高熱の窒素が漏れて、圧力抑制室の水と反応し水素爆発がおこる。
さらに圧力容器の損傷で燃料棒が水と触れてしまうと、水蒸気爆発を起こす連鎖反応が起き大惨事となる。
これは2号機の現状からは考えられない。