2008-07-29

水滸伝オタが非オタ彼女梁山泊を軽く紹介するための10人

アニオタが非オタの彼女にアニメ世界を軽く紹介するための10本

やるなら失速してる今のうち

まあ、どのくらいの数の水滸オタがそういう彼女をゲットできるかは別にして、

「オタではまったくないんだが、しかし自分のオタ趣味を肯定的に黙認してくれて、

 その上で全く知らない水滸伝とはなんなのか、ちょっとだけ好奇心持ってる」

ような、ヲタの都合のいい妄想の中に出てきそうな彼女に、水滸伝のことを紹介するために

見せるべき10人の好漢を選んでみたいのだけれど。

(要は「天導一〇八星 好漢ファイル」の正反対版だな。彼女水滸伝布教するのではなく

 相互のコミュニケーションの入口として)

あくまで「入口」なので、話題的に過大な不足を伴う地味好漢は避けたい。

できれば天罡星、せめていずれかのエピソードにきちんと絡む好漢にとどめたい。

あと、いくら席次的に天罡星といっても「なんでお前が?」を感じすぎるものは避けたい。

宋江が『穆弘』は外せないと言っても、それはちょっとさすがになあ、と思う。

そういう感じ。

彼女の設定は

水滸伝知識はいわゆる「ぱちんこ梁山泊」的なものを除けば、横山光輝版程度は見ている

三国志度も低いが、頭はけっこう良い

という条件で。

まずは俺的に。出した順番は実質的には意味がない。

浪子 燕青(天巧星)

まあ、いきなりここかよとも思うけれど、「地煞星以前」を濃縮しきっていて、「地煞星以後」を決定づけたという点では外せないんだよなあ。活躍も無駄クールだし。

ただ、ここで男色トーク解禁にしてしまうと、彼女との関係が崩れるかも。

この能力過多な好漢について、どれだけさらりと、嫌味にならず濃すぎず、それでいて必要最小限の情報彼女に伝えられるかということは、オタ側の「真のコミュニケーション能力」試験としてはいいタスクだろうと思う。

黒旋風 李逵(天殺星)、浪裏白跳 張順(天損星)

アレって典型的な「オタクが考える一般人に受け入れられそうな好漢(そうオタクが思い込んでいるだけ。実際は全然受け入れられない)」そのものという意見には半分賛成・半分反対なのだけれど、それを彼女にぶつけて確かめてみるには一番よさそうな素材なんじゃないのかな。

「水滸オタとしてはこの二人は“人間”としておかしいと思うんだけど、率直に言ってどう?」って。

青面獣 楊志(天暗星)

ある種の中国ものオタが持ってる楊家将演義への憧憬と、北方謙三オリジナル的な続編へのこだわり等々の周辺事項を

彼女に紹介するという意味ではいいなと思うのと、それに加えていかにもアクの強い

破戒坊主的なださカッコよさ」を体現する魯智深

饅頭の餡にちぢれ毛な女」を体現する孫二娘

の二人をはじめとして、オタ好きのするキャラを二竜山にちりばめているのが、紹介してみたい理由。

大刀 関勝(天勇星)

たぶんこれを見た彼女は「関羽だよね」と言ってくれるかもしれないが、そこが狙いといえば狙い。

キャラ的に被る朱仝の活躍がその後続いていないこと、これが宋江には大人気になったこと、

関羽の子孫だから梁山軍の五虎将筆頭になって、それが方臘戦後に評価されてもおかしくはなさそうなのに、

落馬して死亡っていうショボい最期しかつくられなかったこと、なんかを非オタ彼女と話してみたいかな、という妄想的願望。

病関索 楊雄(天牢星)

「やっぱり水滸伝子供に読ませちゃいけないものだよね」という話になったときに、そこで選ぶのは「武十回」

でもいいのだけれど、そこでこっちを選んだのは、浮気にかける潘巧雲の思いが好きだから。

腸を引きずり出して舌を削ってそのうえ手足バラバラ、っていう楊雄の仕打ちが、どうしても俺の心をつかんでしまうのは、

その「淫婦を捨てる」ということへの徹底ぶりがいかにも好漢的だなあと思えてしまうから。

浮気女話が三回目なのを俺自身はまたこのパターンかとは思わないし、もうやらないだろうとは思ったけれど、

一方でこれがまた盧俊義のエピソードできっちり浮気女話にしてしまった。

なのに、李応に頭下げて迷惑かけて祝家荘との戦いを作ってしまう、というあたり、どうしても

「晁蓋の形作ってきた梁山泊が捨てられないオタク」としては、たとえ楊雄がその後目立つキャラでなかったとしても、

親近感を禁じ得ない。石秀・時遷の高評価と合わせて、そんなことを彼女に話してみたい。

九紋竜 史進(天微星)

梁山泊で史進見たことのある人はそんなにいないと思うのだけれど、だから紹介してみたい。

林冲登場よりも前の段階で、好漢の哲学とか武芸十八般とかはこの人物で頂点に達していたとも言えて、

こういうクオリティの好漢が東平府でお縄にかかっていたんだよ、というのは、

別に史進自身がなんら梁山泊貢献してなくとも、なんとなく史進好きとしては不思議に誇らしいし、

いわゆる「世界燃え尽きる日」でしか史進を知らない彼女には見せてあげたいなと思う。

智多星 呉用(天機星)

智多星の「策」すなわち「落とし穴」をオタとして教えたい、というお節介焼きから見せる、ということではなくて。

「終わらない宴を毎日生きる」的な梁山泊がオタには共通してあるのかなということを感じていて、

だからこそ中国中央電視台版『水滸伝最終話は呉用の首吊り以外ではあり得なかったとも思う。

「終わらない宴はない」という無常の感覚が招安以降さらに強まっていたとするなら、その「オタクの気分」の

終着点は呉用の首吊りにあったんじゃないか、呉用は無用だなんてとても俺には言えないという、そんな感傷的な擁護はかけらも口にせずに、

単純に学究の失策を楽しんでもらえるかどうかを見てみたい。

玉麒麟 盧俊義(天罡星)

これは地雷だよなあ。地雷が火を噴くか否か、そこのスリルを味わってみたいなあ。

こういうお大尽風味の好漢を首領候補というかたちで入山さして、それが晁蓋時代からの好漢に受け入れられるか気持ち悪さを誘発するか、というのを見てみたい。

涼宮ハルヒ石原立也監督

9人まではあっさり決まったんだけど10人目は宋江でもいいかな、などと思いつつ、便宜的にハルヒを選んだ。

燕青から始まって宋江で終わるのもそれなりに収まりはいいだろうし、晁蓋亡き後の梁山泊の首領となった人物でもあるし、紹介する価値はあるのだろうけど、もっと他にいい好漢がいっぱいいるので、宋江はやめた。

というわけで、俺のこういう意図にそって、もっといい10人目はこんなのどうよ、というのがあったら教えてください。

「駄目だこの増田は。来年今日がお前の一周忌」というのは大歓迎。

こういう試みそのものに関する意見も聞けたら嬉しい。

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