学校の修了式が終わったその日、帰り道で
告白していたのは隣のクラスの名前だけ知っているような男で告白されていたのは俺がよく知っている女の子だった
その子とは小さい頃は仲が良くて、花火大会に一緒に行ったこともあった。しかし、その告白された時期は疎遠になっていた。思春期だし
結果も聞かず、俺は自宅に帰り、部屋に寝転がってなんとなく心が痛みだしたっけ
よくわかんないけど、失恋ってやつ?
あー多分それだなって
ずっと前に撮ったプリクラとかやめときゃいいのに眺めてみたりして
メアドも交換してはいたんだけど一年ぐらいメール送ってなくて今さら何か送るかってなったけど
「風邪とかひくなよ」ってアホか当時の俺は
で、そんなこんなもう夕方になって
母親が帰ってきたから部屋に篭ってるわけにもいかずリビングに降りたら
白い箱をテーブルに置いてる母がいて
「ショートケーキ買ってきた」つーんだよ
ガキじゃねーんだからショートケーキなんかで喜びはしないけど腹も減ってたし「食うわ」って
ショートケーキを皿にも出さず、箱から素手で食べた。母親もちょっとびっくりしてた
んで、口の中ですんげーすっぱいなんかが暴れてるわけ、なんだこれ?レモンか?と思ったら
いちごってこんなにすっぱかった?とほんと
びっくりした。
「あれ?もしかしてケーキ美味しくなかった?」と母親が心配そな顔して言うから
「いや、母さん、んなことはねえよ」
「ただ今度はな、にっがいチョコレートケーキが食べてぇんだ。にっがいやつな」
と俺は言った