2022-01-01

正月と、たこ八郎の思い出

 昔、子供の頃に観ていたビートたけし正月特番テレビで、様々な業界からメンバーを呼んで大喜利をするという企画をやっていた。

 老人俳優業界から小松方正その他の面子を招いた、老人大喜利パートでは「正月にちなんだ謎掛けをやって下さい」とお題を出した。しかし、当時の老人俳優は、お笑い芸人が主役のテレビ番組に慣れていない人ばかりだったせいか「『正月』と掛けて『お餅』と解く。そのココロは『老人の喉に詰まる』」と、単なる事実を羅列する回答しか出て来なかった。

 また、新宿二丁目の夜の業界で働く現在言葉で言うところのドラァグクイーンの人たち(源氏名が『ジュゴンちゃん』とか)を面子に招いたオカマ大喜利パートでは、テレビ放送困難なシモネタばかりをガンガン連発していたからなのか、途中で画面が停止して「企画に無理がありました」と字幕が出て画面が切り替わった。

 そして、元プロボクサータレント業界からガッツ具志堅輪島たこ八郎という錚々たる面子を招いて、ボクシング大喜利パートが始まった。ガッツたちに対しては「現代政治について、何かコメントをお願いします」というお題が出され、各自が思い思いの言葉フリップに書いて一斉に出した。

 たこ八郎は、ただ一言

 「アンドロメダ

とだけ書いたフリップを出した。以下は、進行役ビートたけし回答者たこ八郎の会話である

 たけし「たこさん、それは……?」

 たこ「偉い人……」

 たけし「……?」

 たこ「……ソビエトの」

 たけし「そりゃアンドロポフ書記長だろ!」

 正月が来る度に、これを思い出す。

  • いまは完全に北野武が耄碌寸前ジジイだもんな、意味明瞭?言語不明の…

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